地球温暖化防止

地球温暖化防止に対する基本姿勢

当社グループは事業活動に多くのエネルギーを使用しており、特に主力事業の一つである産業ガス事業は酸素、窒素、アルゴンをはじめとするガスの製造工程で大量の電力を必要とします。
そこで工場のみならず、事務所、研究施設などを含めた事業全体でエネルギーの使用状況を把握し、省エネルギーおよび温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。また、温室効果ガスの削減に貢献する再生可能エネルギーによる発電所の設置など、電力事業への参入を進めています。

再生可能エネルギーを用いた電力事業

エア・ウォーターグループは電力事業に取り組んでいます。稼働中および建設中の発電所はいずれも再生可能エネルギーである木質バイオマスを利用します。木質バイオマス発電はカーボンニュートラルであり、化石燃料を利用する電力との置き換えにより温室効果ガス排出量の削減に寄与します。
グループ会社の㈱日本海水は2015年に赤穂工場内へバイオマス・天然ガスによる発電所を設置し、発生させた電気・蒸気は自家消費のほか外販を行っています。また、赤穂第2発電所の建設を進めており、2020年度上期の稼動を予定しています。
また、エア・ウォーターグループは山口県防府市で木質バイオマス・石炭混焼発電所の建設を進めており、2019年7月に稼動を予定しています。福島県いわき市では国内最大級となる木質バイオマス専焼発電の建設計画を進めており、2021年度上期の運転開始を目指しています。
当社グループの再生可能エネルギーを用いた発電所の出力は、既存および計画中のものを合わせると合計で約24万kWです。これは出力100kW級の原子力発電所に換算すると約4分の1基分に相当します。また、既存電力に比べて年間約80万t-CO2の削減につながります。今後もエア・ウォーターグループは電力事業を通じて温室効果ガスの削減に貢献してまいります。

温室効果ガス排出量削減の取り組み

エア・ウォーターグループでは温室効果ガスの排出量を削減するため、エネルギー消費原単位を中長期的(過去5年度間)にみて年平均1%削減することを目標として取り組んでいます。なかでも省エネルギー法の特定事業者に指定されたエネルギー消費量の多い会社では、中長期計画を立案して設備投資や運用の改善に取り組んでいます。

※横スクロールでご覧いただけます。

会社名 対象工場 内容 温室効果ガス
排出量削減効果
実施年度
エア・ウォーター(株) 鹿島工場
  • 高効率酸素プラント新設
  • ポンプのインバーター化による電力削減
9,347 ~2021
近畿エア・ウォーター(株) 三重ガス
センター
  • 窒素プラントの排ガスをPSAの再生ガスへ利用する設備改造
  • クリーンドライエア設備の大型化・高効率設備への更新
5,660 ~2022
(株)日本海水 讃岐工場
  • イオン交換膜の更新による電力・蒸気の節減
2,099 ~2019
赤穂工場
  • イオン交換膜の更新
  • リーク量の削減による透析電力単位の向上
  • ポンプ、ファン類のインペラー効率化等による電力削減
  • 製品収率の向上
  • ボイラ未燃分の減少
713 ~2019
川崎化成工業(株) 川崎工場
(千鳥)
  • 蒸気有効活用装置の設置
  • 照明設備の省エネ機器への更新
  • ポンプ・ブロワー・コンプレッサーの更新・改善
401 ~2024

温室効果ガス排出量の第三者検証

エア・ウォーターグループは温室効果ガス排出量を統合報告書およびウェブサイトで公表していますが、外部の客観的な目で確認された透明性の高いデータを提供するため、2017年度から温室効果ガス排出量の第三者検証を行っています。
2018年度は2017年度の温室効果ガス排出量について一般財団法人日本品質保証機構(JQA)の検証を受けています。今後も温室効果ガスの第三者検証により、外部のステークホルダーの皆様へより一層信頼頂けるデータの提供に努めてまいります。

エネルギー管理体制

省エネルギー法の特定事業者として、コンプライアンスセンター長をエネルギー管理統括者としたエネルギー管理体制を構築しています。エネルギー管理統括者、エネルギー管理企画推進者、およびエネルギー管理指定工場のエネルギー管理担当者が集まる「省エネ委員会第1部会」とエネルギー消費量の比較的少ない工場や事業所などが集まる「省エネ委員会第2部会」を開催しています。各部会では、省エネ法対応についての各種検討、省エネに関する情報交換、省エネ法に基づくデータ、報告書などの実務検討を実施しています。また、コンプライアンスセンター環境推進部は、グループ会社のエネルギー管理体制について、環境監査などを通して確認し、指導を行っています。

エネルギー管理スタッフ情報連絡会

エア・ウォーターでは、省エネルギー法の特定事業者に指定されたグループ各社を対象として2015年よりエネルギー管理スタッフ情報連絡会を開催しています。外部講師による講演のほか、コンプライアンスセンター環境推進部からの情報提供、省エネ事例の発表を通してグループの省エネに関する情報交換を図っています。

工場・事務所における取り組み

現在、エア・ウォーターおよびその連結子会社で省エネルギー法により指定を受けている特定事業者は23社あり、各社が省エネルギー・CO2削減に取り組んでいます。
2017年度より省エネルギー法で運用が開始された「事業者クラス分け評価制度」において、Sクラス(優良事業者)となったグループ会社は全体の43%となる10社で、前年の32%から11ポイント増加しています。

<地球温暖化対策(省エネルギー)の中長期目標・年度目標>

エネルギー消費原単位を中長期的にみて(過去5年度間)平均1%以上低減するという目標に対し、平均2.8%削減し目標を達成しています。また、エネルギー消費原単位を前年度に比べ低減するという目標に対しては、5.6%改善し目標を達成しています。
この主な要因は産業ガス関連事業のガス供給量の増加によるプラントの効率的な稼働と高効率プラントへの更新、海水事業の自家発電設備の一部更新による原単位向上などです。今後も産業ガス関連事業における設備の高効率プラントへの更新などにより、エネルギー消費原単位と温室効果ガスの排出量削減に努めてまいります。

輸送分野での取り組み

当社グループでは、輸送会社と協力しながら荷主として省エネルギーと温室効果ガスの削減を推進しています。

<地球温暖化対策(省エネルギー)の中長期目標・年度目標>

エネルギー消費原単位を中長期的にみて(過去5年度間)平均1%以上低減するという目標に対し、増減はありませんでした。また前年度より0.5%増加しました。この原因は2017年度・産業ガスの顧客の需要増に伴い、遠方の工場からバックアップ輸送を行ったことと、2015年度、2017年度に長距離輸送の顧客が増加した影響によるものです。
産業ガス関連事業においては、VSU(小型液化酸素・窒素製造装置)の新設による効率配送の実施、海水事業における陸上・海上輸送の満車化、輸送船の大型化を進めて、エネルギー消費原単位と温室効果ガスの削減に取り組んでまいります。