2050年 エア・ウォーターグループの目指す姿
<サステナブルビジョン>
地球、社会との共生により循環型社会を実現する
- 地球環境および社会の変化に対応し、経済価値と社会価値を持続的に提供する
- 企業活動を通じて資源循環型社会を実現し、環境負荷をゼロ、さらに地球環境を再生する
- 地域社会、顧客から選ばれ続け、働く人々のWell-beingを実現する
※Well-beingとは、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあり、幸福であることに加えて、企業の中での多様な働き方や誰でも活躍できる場を提供することで、働く人々が生きがいのある人生を送っていること
エア・ウォーターグループの事業活動は、空気や水などの地球に存在する資源を利用し、多彩な技術や独自のビジネスモデル・ノウハウを掛け合わせることで、人々の暮らしや産業に“なくてはならない”製品・サービス・ソリューションを生み出しています。それはまさに地球環境に対して持続可能な事業活動でなくてはなりません。
エア・ウォーターグループは、経営理念やパーパス「地球の恵みを、社会の望みに。」のもと、2050年の目指す姿を「サステナブルビジョン」として描き、地球、社会との共生により循環型社会の実現に貢献していきます。
エア・ウォーターグループでは活動を取り巻く環境が急速に変化する中で、持続可能な成長と社会価値の両立を実現するため、2050年をゴールとするサステナブルビジョンをベースに中長期的な企業価値向上に取り組んでいます。
また、ビジョン実現に不可欠な要素を「成功の柱(マテリアリティ)」と定義し、7つの重要課題として特定するとともに、多岐にわたる事業活動が、どのような影響を受けるのかについて、リスク・機会の分析を行っています。
社会環境や事業環境の認識、リスクと機会の検討、ステークホルダーとの関係から、サステナブルな社会の構築における重要性、および当社の企業価値向上につながる事業における重要性の観点からマテリアリティを検討しました。
① 課題の抽出 |
長期的な視点での外部環境の認識、SDGs17目標と事業活動との紐付けを行い、そこから課題を抽出 |
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② 課題の重要度判定 |
エア・ウォーターグループの経営理念、パーパス「地球の恵みを、社会の望みに。」、さらには経営戦略から重要度を判定 |
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③ 課題の特定 |
Future-Fit ビジネスベンチマーク※を活用、社会・ステークホルダーとエア・ウォーターグループ双方にとって重要なものを成功の柱(マテリアリティ)に特定 |
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※サステナブル経営を推進するためのKPIツール。英国に拠点を置くFuture-Fit財団がツールの開発・普及を行っている。
「事業継続へのインパクトの視点」(横軸)と「社会とステークホルダーの視点」(縦軸)の両面を考慮し、いずれにおいても重要度が高い要素を選定しています。エア・ウォーターグループが有する多様な技術を活用したテクノロジーイノベーションにより、目指す社会の実現に貢献していきます。
成功の柱(マテリアリティ)ならびに事業領域については、中長期視点で事業のリスクまたは機会となる事項で、時代の変化に伴う社会の課題やニーズの変化をサステナブル経営に取り込んでいくために、環境変化等を踏まえ、定期的に見直します。
成功の柱 |
リスクと機会 |
関係性の高い 事業領域 |
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気候変動への対応 |
リスク |
・化石燃料の使用やCO\( \sf _2 \)排出規制の強化 ・エネルギー転換による既存エネルギー市場縮小や需要減少 ・高潮や洪水など自然災害の激甚化による生産活動・物流機能への影響 |
産業ガス、ケミカル、医療、エネルギー、農業・食品、物流、海水、その他 |
機会 |
・バイオマスを利用した地産地消型エネルギー供給システムの構築 ・石油系エネルギーから低炭素エネルギーへの転換と関連機器の提供 ・次世代燃料(水素・バイオメタン)など脱炭素ソリューションの提供 |
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資源循環の実現 |
リスク |
・廃棄物処理に関する規制強化と処理コストの増大 ・資源枯渇、人口増加などによる環境問題、環境リスクの広がり |
ケミカル、農業・食品、物流、その他 |
機会 |
・排出物の回収・精製・浄化システムなどの提供(CO\( \sf _2 \)回収・固定化を含む) ・リサイクル・再利用の促進による廃棄物の削減や資源化 ・廃棄物にかかる循環型サプライチェーンの構築(食品廃棄物、家畜糞尿等の処理システムなど) |
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環境影響物質の抑制 |
リスク |
・渇水や水質悪化による原料調達、生産活動への影響 ・化学物質関連の規制強化に伴う対応コストの増大 ・プラスチック規制の強化 |
産業ガス、ケミカル、農業・食品、海水 |
機会 |
・排ガス精製、水処理設備や排煙・排水・土壌浄化処理製品の提供 ・飲料容器・包装資材における代替プラスチックの使用 |
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地域社会との 共存共栄 |
リスク |
・人口減少(少子高齢化)と都市集中に伴う地域経済の衰退 ・自然災害による被害の甚大化 ・社会インフラの老朽化に伴う運用・維持コストの増大 |
産業ガス、医療、エネルギー、農業・食品、物流、海水、その他 |
機会 |
・自然災害リスクの最小化に貢献するソリューションの提供 ・下水道など社会インフラ・システムの整備に貢献する製品・サービスの提供 ・地域の雇用創出と経済振興に貢献する事業の創出 ・スマートファクトリー・スマート農業のニーズ拡大 |
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ウェルネス (健やかな暮らし) |
リスク |
・超高齢化と健康寿命の延伸に伴う医療費の増大 ・生活習慣病などの慢性化や複雑化をはじめとした疾病構造の変化 |
医療、農業・食品 |
機会 |
・医療の高度化や遠隔化に貢献する製品・サービスの提供 ・セルフメディケーションを可能とする製品・サービスの提供 ・美味しく且つ安心・安全・健康に貢献する食材の提供 |
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働く人々のWell-beingの実現 |
リスク |
・適切な対応を実施しない場合の労働生産性の低下や優秀な人材の流出 ・従業員の健康逸失リスク ・事業展開のグローバル化に伴う従業員の価値観の多様化 |
産業ガス、ケミカル、医療、エネルギー、農業・食品、物流、海水、その他 |
機会 |
・ICTを活用した働き方改革やワークライフバランスの推進 ・従業員のキャリア形成とダイバーシティー経営の推進 ・従業員が心身ともに健康で安心して働ける職場環境づくりの推進 |
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グループガバナンスの強化 |
リスク |
・内部統制の機能不全に伴う事業継続リスク、予期せぬ損失の発生 ・コンプライアンス違反による社会的信用の失墜 ・M&A、事業拡大に伴うリスク管理の機能不全 |
産業ガス、ケミカル、医療、エネルギー、農業・食品、物流、海水、その他 |
機会 (対応) |
・子会社の統合再編による内部統制機能の強化 ・コンプライアンスの徹底、リスクマネジメントの強化 ・透明性向上によるステークホルダーとの信頼性の向上 |
エア・ウォーターグループは、成功の柱(マテリアリティ)の具体的な取り組みテーマである「貢献テーマ」に取り組むことで経済価値を創出するとともに環境価値(地球との共生)、社会価値(社会との共生)をも創出することで5つの「目指す社会」の実現に貢献します。