エア・ウォーターグループは、水や原材料などの多くの資源を製造過程で使用しており、製造過程において産業廃棄物が発生します。そのため、貴重な水資源の再利用や産業廃棄物の3R(リデュース・リユース・リサイクル)に基づく削減など、資源の有効利用に努めています。

水資源の使用状況

エア・ウォーターグループにとって製品の製造過程において水は不可欠なものです。

グループで使用する水の約9割は枯渇の心配が無い海水です。また、グループの水使用量の8割以上は(株)日本海水とエア・ウォーター(株)の2社で使用されています。

(株)日本海水は、食塩の原料として海水を使用しており、またエア・ウォーター(株)は、鹿島工場で酸素、窒素、アルゴンなどの産業ガスを製造する際、圧縮して温度が上昇した空気を冷やすため海水を使用しています。これら原料や冷却に使用した海水は、化学物質などに触れないため汚染されることはありませんが、水質汚濁防止法に基づく水質分析を行い、水環境に問題が無いことを確認した上で海へ排水しています。

水使用量の削減と有効利用

(株)日本海水の赤穂工場は、純水発生装置を更新することで2019年度に上水の使用量を約10%削減しました。2020年度は製塩工程で使用する蒸気から発生した水(ドレン水)を赤穂第2バイオマス発電所の冷却水として再利用する取り組みを行っています。この再利用する冷却水の量はエア・ウォーターグループ全体で一年間に使用する淡水\( \sf ^※ \)の約1%に相当します。

また、(株)日本海水の讃岐工場は製塩工程で発生した蒸留水を淡水資源として活用し、安心・安全な飲料水を製造しています。この水は宅配水「AW・ウォーター」として販売しています。この水は海水が原料であるため原水の枯渇リスクが無く、将来にわたり安定して供給することができます。


※上水、工業用水、地下水の合計

清涼飲料水工場における水資源の有効利用

エア・ウォーターグループのゴールドパック(株)は飲料メーカーからの受託による清涼飲料水の生産が大きな事業の柱であり、ペットボトル、缶、紙パックなど幅広い清涼飲料水を提供しています。清涼飲料水の製造には地下水を大量に利用しますが、貴重な水資源を有効利用するために様々な取り組みを行っています。

ゴールドパック(株)のあずみ野工場では一年中安定した温度を保つ地下水を空調に使用しています。空調に使用した地下水は清浄であるため、製品の冷却水に利用し、さらに排水処理場の洗浄水としても再利用しています。地下水以外でも製造の過程で発生した清浄な水をボイラーで再利用し、水資源を無駄なく活用しています。

これからも貴重な水資源の有効活用を行うことで自然と調和した企業活動を推進してまいります。

産業廃棄物の排出

3R(リデュース・リユース・リサイクル)の実践で排出抑制に努め、廃棄物の排出量を適正に把握しています。また、行政から許可を得た委託事業者に委託するなど廃棄物処理法に従った適正な処分を行っています。
2019年度は農業・食品関連の新規工場が年間を通じて稼働したため廃棄物が増加しています。この増加した廃棄物は再資源化されており、最終処分場の残余年数問題に影響を与えないよう努めています。

産業廃棄物排出量推移

集計範囲:2019年度に廃棄物処理法「多量排出事業者」に該当する工場

 

2015年度:7社11工場、2016年度~2017年度:8社12工場、2018年度:9社13工場、
2019年度:11社16工場

食品廃棄物の有効利用

農業・食品関連事業の生産工場から排出される食品廃棄物に関しては、食品リサイクル法に則り、リサイクルに取り組んでいます。国の定めた食品廃棄物のリサイクル率の目標値95%を達成し、循環型社会の実現に貢献しています。

食品廃棄物とリサイクル率

メタン発酵によるバイオガスの生成

エア・ウォーターは、農業・食品系廃棄物を原料としてメタン発酵を行うプラントを開発し、2018年9月から実証プラントでの試験を実施しています。現在、飲料を受託製造するエア・ウォーターグループのゴールドパック(株)の2工場(長野県安曇野市・松本市)から排出されるコーヒーかすやリンゴかすなどの食品かすを再利用しバイオガスを生成しています。将来的には、これら食品廃棄物に加え、農作物の残茎等も再利用し、生成したバイオガスを発電やボイラ燃料に活用、また、消化液と呼ばれる発酵残渣を処理・利活用する計画です。2022年度中にはメタン発酵の商用プラントを立ち上げる予定で、1日当たりの廃棄物処理能力は、現在の10倍にあたる10t以上になると想定しています。近隣地域の協力も得て、農業・食品系廃棄物の有効活用を推進していきます。

食品加工工場における食品廃棄物の有効利用の取り組み

エア・ウォーターグループの(株)トミイチは、北海道の各生産地から収穫した、じゃがいもやかぼちゃ、大根などの青果物を、大小さまざまな形や大きさに加工を行い、全国に販売しています。
トミイチではカット野菜の製造過程で発生する多量の野菜の切れ端などが廃棄物となるため、食品廃棄物の有効利用への取り組みを行っています。2019年度は食品廃棄物の100%を肥料としてリサイクルしています。トミイチは過去7年間にわたって食品廃棄物のリサイクル率100%を達成しており、今後も食品廃棄物のリサイクルによる資源の有効活用に努めていきます。