従来の現場中心の医療トレーニングは、トレーニングセンターの設置・維持にかかるコストや、治療・医療技術の進化に応じた対応が困難であるなど、いくつかの課題がありました。


一方、映像を中心とした医療トレーニングは、学習プロセスを管理・構築し、学習能力を高めるための機能を追加することが可能であるため、めまぐるしく変化する医療環境に対応し、最新の情報を求めて継続的な学習を必要とする医療従事者に広く受け入れられつつあります。今後、医療教育の国内市場は映像配信を中心に拡大すると予測されており、特にVR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)を活用した学習ツールが市場を牽引することが想定されています。
 

研究開発テーマ

  • 「アイトラッキング機能」を活用した医療従事者向けVR学習ツールの開発

エア・ウォーターは、国立循環器病研究センターと共同して、「アイトラッキング機能」を活用した医療従事者向けVR学習ツールを開発しています。

具体的な取り組み

「アイトラッキング機能」を活用した医療向けVR学習ツールの開発

循環器分野で働く看護師向けのトレーニング動画ツールの開発を進めています。この動画ツールでは、学習者がVR映像のどの箇所を見ているかを記録できる「アイトラッキング機能」を利用して、ベテラン看護師と学習者の視線の差異を抽出。そのデータをもとに、ベテラン看護師の視線をベースとした効率の良い学習ポイントを映像上に組み込むことが可能です。さらに、看護技術の向上に向けて、学習者がVR上で見るべきポイントを見ているかを点数化し、評価をフィードバックすることができます。

VR映像を12分割して確認できるソフトウェアにより、パノラマ映像と比べ、医療従事者の視線の動きを分析しやすくなっています。また、忙しい医療従事者が学習時間を得やすいよう、スマートフォンでの学習に適した専用アプリもセットで開発しました。

 

このような「アイトラッキング機能」を活用した学習ツールのほか、看護学生を対象とした基礎看護教育に特化したVR製品もリリース。教育用のオンライン電子カルテ「Medi-EYE」を販売するMedi-LX社との協業により、電子カルテと連動させ、リアルな症例の学習体験ができます。
映像のみでなく、教育学・看護学の各専門家が効果的な演習設計を全面支援しており、学習効果を最大限に引き出すためのファシリテーションガイド・演習の手引きなどもセットで、VRを用いた医療従事者向けVR学習ツールを総合的に提供しています。

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