エア・ウォーターグループのタテホ化学工業(株)は、海水や、海水から生成される苦汁(にがり)を原料として、高機能・高付加価値の酸化マグネシウム(マグネシア)粉末やセラミックス製品をさまざまな産業に供給しています。

※窯業業界では、酸化マグネシウム(MgO)をマグネシアと称しています。

海水資源国で生まれたオンリーワン技術

酸化マグネシウムの原料である苦汁は、海水から塩を分離した後に残る資源です。エア・ウォーターグループの㈱日本海水は、製塩過程で発生する高品位な苦汁をタテホ化学工業㈱に供給しています。このようにグループ内の連携によって酸化マグネシウムの生産能力を増強することで、積極的なグローバル展開を進めています。

マグネシアは、最も耐熱性の高い酸化物(融点2825℃)であり、実用的に最も熱伝導性が良くかつ絶縁性が高い酸化物でもあります。こうした特性を活かし、熱と電気に関わる材料の提供を軸に幅広い山陽用途に応じた製品を世界市場に展開しています。特に、焼成温度や結晶径を高度にコントロールすることで、それぞれ特性の異なる性質をもつ酸化マグネシウム(マグネシア)を多彩に生み出しています。

例えば、粒子径が数ミリの酸化マグネシウムは鉄との反応性が低いため、鉄を溶かす炉の耐火物に使用されます。一方、数ミクロンの粒子は、鉄と反応させる工程を含む電磁鋼板の製造に使用されます。このように、酸化マグネシウムは粒子の大きさで全く異なる性質を示すユニークな材料となっています。

電磁鋼板用酸化マグネシウム

軽焼酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウムを低温焼成することで得られる酸化マグネシウムのことで、粒子が小さく、反応性に優れており、表面処理剤やセラミック原料として用いられています。
当社グループの軽焼酸化マグネシウムを電磁鋼板の焼鈍分離剤として用いた場合には、世界最高品質の電磁特性が得られることで知られており、世界で認められた独自の技術商材となっています。
電磁鋼板は、発電機、変圧機、モーターなどの鉄心に使われる電力機器には欠かせない材料です。この電磁鋼板の製造プロセス中で、酸化マグネシウムが欠かせない材料の1つとして使われています。

製造風景

商品 軽焼酸化マグネシウム

用途 変圧器

用途 変圧所

絶縁材料用酸化マグネシウム

酸化マグネシウムは、電気絶縁性と熱伝導性に優れています。
これらの特長により、主に、シーズヒータの絶縁充填材として使われています。シーズヒータは、金属パイプの中に電熱線をコイル状に収め、電熱線の周囲に電融酸化マグネシウムが充填されている構造になっており、電気炊飯器、アイロン、ホットプレートなどの家電製品から成型金型加熱用、シール溶着加熱用などの工業用機器に至るまで幅広い範囲で使われています。電融酸化マグネシウムは、電熱線に流れる電気を絶縁し、高温に耐えながら、熱のみを効率よくパイプに伝える役割を担っています。
その他にも、電融酸化マグネシウムを成形して作成した酸化マグネシウム碍子は、発熱線を巻き付ける絶縁コアや金属線のガイド材として、カートリッジヒーターやグロープラグなどに使用されています。

商品 電熱用電融酸化マグネシウム

商品 酸化マグネシウム碍子

用途 ヒーター

用途 グロープラグ

耐火材料用酸化マグネシウム

酸化マグネシウムは、酸化物の中で最も融点が高く、熱伝導性に優れているため、過酷な条件下での耐火物として使用されています。日本ではじめて工業化に成功した当社グループの電融酸化マグネシウムは、成長させた大型結晶を粉砕して製造しているため、重焼酸化マグネシウム(マグネシアクリンカー)よりもさらに、安定性に優れています。
当社グループの電融酸化マグネシウムは、主に電気炉や製鉄所の転炉の内張り、取鍋に用いられるマグカーボン煉瓦に使われています。
また、電融酸化マグネシウムを用いて、煉瓦、セッター、ルツボ、匣鉢など様々な形状のセラミックス製品も製造しています。
焼成用容器として、耐溶融金属に対する耐食性が優れているのが特長です。
さらに、世界ではじめて工業化に成功した大型の酸化マグネシウム単結晶は、各種薄膜形成用基板として、先端分野で使用されています。

製造風景

商品 電融酸化マグネシウム

商品 酸化マグネシウム単結晶基板

用途 マグカーボンレンガ

生産体制

電磁鋼板用酸化マグネシウムは、兵庫県赤穂市の赤穂工場と福岡県北九州市の響灘工場の2拠点で生産しています。絶縁材料用酸化マグネシウムは、中国大連市の工場と兵庫県赤穂市の赤穂工場の2拠点で生産しています。酸化マグネシウムセラミックスは、兵庫県赤穂市の有年工場と米国ミズーリ州の工場の2拠点で生産しています。
このように複数の場所で生産することにより、もしもの災害時にも安定供給できる体制を構築しています。

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