塩の国内リーディングカンパニーを誇りに、暮らしや産業への安定供給を担う

エア・ウォーターグループの海水事業を担う(株)日本海水は、「塩」の生産供給量で国内トップシェアを誇っています。赤穂工場(兵庫県)、讃岐工場(香川県)の2工場で、それぞれの風土や地の利を生かした高品質な商品を生産しています。

赤穂工場

赤穂工場は、古くから塩造りが盛んだった赤穂の西浜塩業組合を前身とし、日本海水の中で最も長い歴史を持つ工場です。昔から変わることのない日本の伝統的製塩方法を最新の設備で行うことで、高品質な商品を安定的に全国に供給しています。

  • 敷地面積 165,705m\( \sf ^2 \)
  • 塩の生産 年間約23万トン

讃岐工場

瀬戸大橋を間近に望む讃岐工場は、日本最大の塩田があった瀬戸内海に面した香川県坂出市にあり、昔ながらの塩田を再現したミニ塩田施設もあり、塩造りを今に伝えています。工場では、一般塩以外にも、特殊な製法でつくる、こだわりの塩も製造しています。

  • 敷地面積 116,388m\( \sf ^2 \)
  • 塩の生産 年間約19万トン

日本の塩造りの伝統を受け継ぎ、世界最高水準の塩を製造

各工場近くの海から汲み上げられた海水は、まず精密なろ過を行い、濁度として水道水の10倍以上にまで清澄化されます。その海水をイオン交換膜によって効率よく濃縮し塩分濃度を高めます。この工程では、100万分の1mmレベルの微細な汚れや不純物の除去も同時に行います。こうして純化された海のエッセンスを、蒸気の力で煮詰めることで私たちになじみのある塩が姿をあらわします。
日本海水の工場で行われている塩造りのプロセスは、採かん(海水から濃い塩水をつくる)・煎ごう(塩水を煮詰めて塩の結晶をつくる)の工程からなる伝統的な日本の製塩法を受け継ぎ、それを高度に洗練させたものです。

物流面では、日本初の本格的貯塩バンカーにより、貯塩タンクからお客様の工場タンクへと最短で納品する「タンク・ツー・タンク」を実現。充実した製造拠点と、エア・ウォーターグループによる物流体制によって、安定した供給とスピーディーな配送を可能としています。

顧客ニーズに応じた高品質で安全な塩製品を日本全国にお届け

日本海水の塩は、さまざまな形で皆様にお届けしています。業務用塩は、用途に応じた高品質な塩を安定的に供給できる点に強みを持ち、醬油、味噌、漬物、水産加工品などの食品加工分野や、透析剤原料をはじめとする医薬用途をはじめ、染料、化学品製造など化学工業分野、さらには家畜用飼料、漁業用ブラインなどの農業水産分野、道路の融溶雪など幅広い分野で利用されています。
家庭用塩は、「トッピングソルト」や「和の豊塩」、「お塩で減塩」などの自社ブランド品やOEM供給を展開しています。
この他、海水魚飼育用の人工海水「SEALIFE」「Viesalt」などを「マリン・テック」ブランドで展開しており、国内ではNo1ブランドとなっています。

電気と蒸気を有効活用した木質バイオマス発電

製塩工程では、くみ上げた海水を大量の電気と蒸気により濃縮し、塩の結晶を作るため、各工場では発電設備を保有しています。赤穂工場では、発電設備の老朽化に伴い、2015年に石油コークス焚から木質バイオマス・天然ガス融合型のコージェネレーションシステムへと更新しました。発電の過程で発生する蒸気と電気を自社工場で有効活用するとともに、一部の電力を外販しています。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の適用最大化と環境面での社会貢献を最優先に考え、燃料を従来の石化燃料(PC炭)から木質バイオマス、天然ガスへ転換することにより、年間17万tのCO\( \sf _2 \)排出量削減を実現しました。さらに、大量の木質チップを継続的に使用することで、近隣地域の林業の振興発展に寄与し、雇用の拡大にも貢献しています。

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㈱日本海水

塩および副産物の製造・販売、環境事業、電力事業