エア・ウォーターグループのエア・ウォーター・バイオデザイン株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目3番1号、代表取締役社長:髙木 寛維)は、国立大学法人島根大学医学部微生物学教室 吉山 裕規教授に委託した試験により、同社が開発した業務用消臭除菌水生成器が生成する「消臭除菌水」によって、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が不活性化されたことを確認しましたので、お知らせいたします。

 

1. 消臭除菌水の概要

業務用消臭除菌水生成器により専用の原液を電気分解し、水道水と混ぜ合わせることで、高濃度の消臭除菌水\( \sf ^{※1} \)が簡単・大量\( \sf ^{※2} \)に生成できます。清掃、除菌の用途として、病院、介護施設、幼稚園・保育園などの施設において幅広く利用されています。

2. 試験結果

消臭除菌水(中性:pH約7、有効塩素濃度80ppm、反応時間60秒)で新型コロナウイルスの99.9%以上不活性化が認められました。また、比較対象の滅菌水\( \sf ^{※3} \)と同様に、被験物質の細胞毒性は確認されませんでした。ただし、本試験は限定条件下の結果であり、実使用空間での試験ではありません。

※1:次亜塩素酸を主成分とする中性域の消臭除菌水
※2:低濃度で生成した場合、1分で約8L生成可能です。
※3:細胞を培養する実験に使用する目的として、イオン交換⽔や蒸留⽔をオートクレーブ滅菌したものを滅菌水としています。

 

(図表)島根大学医学部 微生物学教室 吉山裕規教授の実験結果を元に当社作成


(図表の補足)

  • TCID:Tissue Culture Infectious Dose。細胞にウイルスを接種することによって、その50%でCPE(細胞変性効果;ウイルス感染によって形状が変化した細胞)が観察されるウイルス量のことを示す
  • ウイルス感染価(TCID50/mL)の計算にはBehrens-karber法を使用。今回の試験は、消臭除菌水を60秒反応させた場合のTCID50/mLは「2×10\( \sf ^3 \)」となり、対照(滅菌水)との対数減少値は「-3.0」となります。対数減少値で3減少とは、10\( \sf ^3 \)つまり1000分の1に減少することを意味し減少率に換算すると99.9%となります。
  • オレンジの棒グラフ(SARS-CoV-2無添加)について;宿主となる細胞に障害もしくは感染を阻害することがないか確認した結果、対照(滅菌水)と同じであり被験物質の細胞毒性は認められませんでした。

 

3. 試験概要・方法

  1. 試験の目的:業務用消臭除菌水生成器から生成された次亜塩素酸を主成分とする中性域の消臭除菌水の種々のウイルスに対する効果に加え、新型コロナウイルスへの不活性化効果を明らかにするため。
     
  2. 試験機関:島根大学医学部 微生物学教室 吉山 裕規教授
     
  3. 被験物質及び試験材料:
    【被験物質】消臭除菌水、滅菌水(対照)
    【ウイルス】SARS-CoV-2 事前にDMEMで調製した冷凍保管ウイルス溶液(血清含まず)を使用。
    【細胞】VeroE6/TMPRSS2
     
  4. 被験物質とウイルスの反応条件:
    被験物質:ウイルス=9:1(容量比)室温で20秒間、60秒間反応させた。 ※血清非存在下
  5. 試験方法:
    ①被験物質とウイルス溶液を混合し、所定の反応を行った。
    ②細胞毒性確認用に被験物質とEMEMを混合し、所定の反応を行った。
    ③本反応液50μlを450μlのEMEMと混合した。
    ④EMEMで10倍希釈を繰り返し、8段階希釈系を作成した。
    ⑤細胞毒性確認用として、4段階希釈系を作成した。
    ⑥細胞に各希釈液100μlを加え、37 ℃, 5 % CO\( \sf _2 \)下で1時間感染処理を行った。
    ⑦ウイルス感染後、20 % FCS含有EMEMを50μl加え、CO\( \sf _2 \)インキュベーター内で2日間培養した。
    ⑧経日的に顕微鏡下で細胞変性効果(cytopathic effect; CPE)を確認した。
    ⑨細胞がwellからはがれたことを確認後、100μlイソプロパノールを加え、100μl固定液(エタノール:酢酸=5:1)液を加え、一晩静置した。
    ⑩固定液を捨て、染色液(0.5 %アミドブラック inエタノール:酢酸:水=45:10:45)を各wellに30μl分注し、well全体に行き渡らせ、1分程度おいて流水で濯ぎ、ウイルス感染の有無を目視で判定した。


以 上
 

<ご参考① 業務用消臭除菌水生成器の主な特長>

(1)高い消臭除菌効果を発揮
次亜塩素酸を主成分とする中性域\( \sf ^{※4} \)の消臭除菌水を生成します。有効塩素濃度が低濃度(約25ppm)は通常の消臭除菌や流水すすぎに、標準(約50ppm)はしつこい臭いや菌に対するつけ置きに、高濃度(約100ppm)はスプレー消臭除菌やより高い消臭、除菌力が必要な時に、3種の濃度から選べます。

■評価機関による除菌効果試験結果

生菌数測定試験\( \sf ^{※5} \)ではカビ菌に対しても、高い除菌効果(適切な濃度と時間で99.99%以上のカビ菌が減少)を確認できました。
 

有効塩素濃度

15秒後除菌率

300秒後除菌率

80ppm前後

99.99%以上

99.99%以上

25ppm前後

90%

99.99%以上

評価機関:一般財団法人日本食品分析センター
 

(2)面倒な希釈作業は不要
面倒な希釈等の作業なしに、簡単に用途別の濃度の生成水を大量に生成できます。

(3)強い刺激臭がなく、ほぼ無臭
生成水はほぼ無臭\( \sf ^{※6} \)のため使用の際に強い刺激臭に悩まされることはありません。
 

※4:家庭用品品質表示法に従い、pH6~8を中性域としています。消臭除菌水は中性ですので、「次亜塩素酸を主成分とする酸性の溶液」とは異なります。
※5:実使用空間での試験ではありません。
※6:汚れや臭いに反応してカルキ臭が発生する場合があります。

<ご参考② エア・ウォーターの感染防止対策商材>

当社グループは、新型コロナウイルス感染症対策としてマスクやグローブ、手指消毒剤、ガーゼなど、衛生材料の生産・供給体制を強化しています。衛生材料以外にも、非接触で体温を検知するAI体温測定ソリューションや、病棟と離れた場所にある医局との連携や患者さまの容態監視に使える遠隔医療支援システム、高頻度に接触する場所を高速除菌する紫外線照射装置、ハードスクリーン\( \sf ^{※7} \)、陰圧空気装置など、幅広い感染防止対策商材を取り扱っています。

※7:病院内の集中治療室や一般の病床などで感染対策、プライバシーの確保を目的として使用するパーテーションです。


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