このたびの不適切な会計処理事案に関して、株主・投資家の皆さまをはじめ、お取引先、関係者の皆さまに、多大なるご心配とご迷惑をおかけしていることを、心より深くお詫び申し上げます。
本事案については、独立した外部専門家からなる特別調査委員会による調査が実施され、その結果、当社グループにおける不適切な会計処理の実態に加え、その一部には経営トップやマネジメント層の関与が認められました。
調査を通じて、不適切会計は特定の個人だけによるものではなく、長年にわたり不正が看過されやすい環境が形成されていたこと、すなわち企業風土やガバナンス、内部統制の実効性に本質的な課題があったことが明らかになりました。
当社は、これらの指摘を極めて重く受け止め、経営の最優先課題として、再発防止と信頼回復に向けた抜本的な改革に取り組んでいます。具体的には、「企業風土改革」「ガバナンス改革」「経営管理基盤・内部統制の再構築」「全社戦略の見直し(事業ポートフォリオの見直し)」の四つを柱とする再発防止策を策定し、グループ一体となってその実行を進めています。
本ページでは、本事案の概要、調査により明らかになった背景・原因、当社の受け止め、ならびに再発防止に向けた取り組みの内容と進捗について、できる限り分かりやすくお伝えします。当社は、今回の事案を厳粛に受け止め、この教訓を将来に生かすことで、健全で透明性の高い企業グループとしての再生を着実に進めてまいります。
1.事案の発覚と調査の開始
本事案は、2025年7月、当社の連結子会社において、在庫を巡る不適切な会計処理(損失の先送り)が確認されたことを契機に判明しました。
これを受け、当社は2025年10月9日、外部専門家からなる特別調査委員会を設置し、当社グループにおける不適切な会計処理の有無や実態について、独立した立場からの調査を開始しました。
その後、調査の進展に伴い、対象は当初想定を超えて拡大し、当社および相当数のグループ会社において、複数年度にわたる不適切な会計処理が行われていたことが明らかになりました。
2.特別調査委員会による調査の概要
特別調査委員会は、以下の事項を中心に調査を実施しました。
- 不適切な会計処理に関する事実関係の調査
- 類似事象の有無およびグループ全体への広がりの確認
- 財務影響額の算定
- 原因分析および再発防止策に関する提言
- その他、委員会が必要と認めた事項
調査は、関係者へのヒアリング、資料精査、デジタル・フォレンジック等を通じて行われ、2026年3月31日に、同委員会から調査報告書を受領しました。
3.調査により判明した主な内容
調査の結果、当社グループにおいて、以下のような不適切な会計処理が確認されました。
- 在庫の過大計上や、実在性のない在庫の計上
- 資産評価損や在庫差異等に関する損失処理の先送り
- 売上の先行計上や過大計上
- 引当金の計上回避や、資産性のない支出の資産計上
- 不要な取引先を介在させた連結売上高の嵩上げ 等
これらの不適切な会計処理は、特定の一社・一部門に限られたものではなく、当社および複数のグループ会社において確認されました。また、その一部については、経営トップやマネジメント層の関与が認められる事案も含まれていました。
4.原因分析
今回の事態を受け、再発防止策を真に実効性あるものとするため、特別調査委員会による調査結果に加え、経営改革委員会を中心に社内での議論・検証を重ね、原因の分析を行いました。その結果、不適切会計は特定の個人だけによるものではなく、長年にわたり不正が看過されやすい環境が形成されていたことによるものと認識しました。
<主な原因>
- 業績目標の達成を最優先とする企業文化とトップダウンによる組織マネジメント
- 経理・管理機能の未整備と内部統制システムの実効性不足
- 会計リテラシーの低さと上場企業グループに必要な倫理感の欠如
5.財務諸表への影響
特別調査委員会による調査結果および当社による自主点検の結果、過年度に計上された売上収益および営業利益について、複数年度にわたる修正が必要となる見込みであることが判明しました。
当社は、適正な財務情報の開示に向けて、過年度の有価証券報告書、決算短信、内部統制報告書等の訂正作業を進めています。
当社は、今回の事態を厳粛に受け止めるとともに、特別調査委員会による調査報告書において認定された事実関係ならびに外部の専門家による審議・提言も踏まえたうえで、関係者の責任を明確化し、関係者の処分を行います。
また、同報告書において指摘された原因分析および再発防止策の提言を真摯に受け止め、取締役会の諮問機関である経営改革委員会にて検討・審議を重ねたうえで、本再発防止策を経営の最優先課題と位置づけました。
本事案は特定の個人だけによるものではなく、長年にわたり不正が看過されやすい環境が形成されていたことによるものと認識し、再発防止策として、以下の4つの柱を設定して、抜本的かつ実効性のある改革をグループ一体となって推進しています。
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1.企業風土改革 |
・コンプライアンスを最重視し、「健全で風通しがよく、正しい行動を促す」企業風土に向けた抜本的改革 ・適切な業績目標の設定と過度な業績プレッシャーの排除 ・教育・研修(倫理・会計リテラシー)の抜本強化 ・内部通報制度の強化 |
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2.ガバナンス改革 |
・取締役会の監督機能の強化 ・監査役会の監査機能の強化 ・指名・報酬委員会の役割強化 |
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3.経営管理基盤、内部統制の再構築 |
・管理担当役員、財務担当役員の設置 ・経理部門を中心とした管理部門の機能強化 ・グループ全体を俯瞰した内部統制の再構築 ・内部監査機能の強化 |
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4.全社戦略の見直し (事業ポートフォリオの見直し) |
・コアコンピタンスの再定義 ・事業の選択と集中 ・グループ会社の適正化・再構築 |
当社は、これら4項目の再発防止策を不退転の決意をもって実行し、その進捗や効果についても継続的に検証・開示してまいります。
再発防止策については、以下の資料をご参照ください。
▶ 2026年2月13日:再発防止策(骨子)の策定に関するお知らせ
https://www.awi.co.jp/ja/ir/news/auto_20260213560145/pdfFile.pdf
▶ 2026年4月3日:再発防止策(詳細版)の策定に関するお知らせ
https://www.awi.co.jp/ja/ir/news/auto_20260403597819/pdfFile.pdf
本件事案に関連する開示情報を掲載しています。
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年月日 |
主な経緯 |
開示情報 |
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2026年4月3日 |
不適切会計事案に関する調査結果、関係者の処分、再発防止策の詳細 |
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特別調査委員会による調査報告書の公表 |
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関係者の処分 |
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再発防止策(詳細版)の策定 |
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指名・報酬委員会の委員構成変更 |
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3月31日 |
特別調査委員会による調査報告書受領および今後の対応 |
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相談役の辞任 |
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2月16日 2月13日 |
通期業績予想の修正 |
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2月13日 |
2026年3月期半期報告書の提出 中間連結財務諸表に係る期中レビュー報告書の限定付結論 |
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2026年3月期 第2四半期(中間期)決算発表 |
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再発防止策(骨子)の策定 |
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特別調査委員会の調査報告書(2026年2月9日時点)(公表版)の公表 |
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2月12日 |
特別調査委員会の調査報告書(2026年2月9日時点)の受領 |
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2月6日 |
2026年3月期第3四半期決算短信の開示遅延 |
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1月30日 |
取締役会議長を社外取締役より選任 |
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2025年12月3日 |
代表取締役の辞任 |
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11月14日 11月13日 |
半期報告書の提出期限延長 |
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11月13日 |
経営改革委員会の設置 |
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10月10日 |
特別調査委員会の設置(続報) |
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10月9日 |
特別調査委員会の設置 |

