エア・ウォーターグループは、「地球の恵みを、社会の望みに。」というパーパスのもと、暮らしや産業の基盤を支える多様な事業を展開し、社会課題の解決と持続可能な成長の両立を目指しています。ここでは、当社グループが有する経営資源の強みと事業成長戦略をご紹介します。
産業ガスを基軸にエネルギー、医療、農業・食品など暮らしや産業に不可欠な製品・サービスを提供。それぞれの事業領域で高いシェアを有する製品・サービスを展開し、安定した収益基盤を築いています。多角化とシナジーを活かした事業ポートフォリオにより、外部環境の変化にも柔軟に対応できる体制を整えています。
高シェア製品
※出典 酸素・ドライアイス:ガスレビュー社「ガスジオラマ2026」
医療用酸素・医療ガス配管工事:ガスレビュー社「ガスメディキーナ2025」
生ハム生産量・国産塩:自社調べ
※酸素は2024年実績、他は2024年度実績
全国に広がる拠点網と、地域ごとの事業会社における専門性の高い営業人材の育成により、地域のニーズを的確に捉えた製品・サービスの提供を実現しています。
多様な技術資源を保有し、事業領域ごとの課題解決や価値創出に貢献しています。研究開発体制の強化に加え、技術の重点領域を明確に定めることで、持続的な事業創出を力強く支えています。
事業の多様化に伴い、グループ内では異なる価値観や専門性を持つ人材が活躍しています。
(うち連結子会社 136 社)
(2000年以降)
(2025年3月末時点)
当社グループは、2025年度からの新中期経営計画において「量より質」への転換を掲げ、収益性と資本効率の向上を最重要課題としています。こうした考えのもと、重点分野を中心に事業成長を加速していきます。
AIやデータセンター需要の拡大を背景に、半導体・エレクトロニクス分野をグローバルで成長する重点領域と位置付けています。工場の建設から稼働、増設までを一貫して支えるトータルソリューションを提供し、特殊ガスや高純度材料などの原材料領域を起点に、前後工程への提案を広げています。
北海道ではグループ会社の機能を集約し、最先端半導体の国産化を目指すRapidus社向けに製品・サービスを提供。熊本では半導体関連のグループ6社を集約した事業所を開設し、地域密着型の営業・技術体制を整備しています。さらに、全国約50カ所に広がる拠点網を活かし、顧客の多様なニーズに応える体制を強化しています。
産業ガス事業は国内で安定した収益基盤を確保しており、創出したキャッシュを成長分野への投資に活用しています。
海外ではインドと北米を重点地域とし、供給体制の拡充を進めています。インドでは、複数の大手製鉄所に対するオンサイトでのガス供給体制を整備し、南部チェンナイでは液化ガス製造プラントが稼働。自動車産業などの需要に対応した供給網を構築しています。半導体製造に欠かせない窒素などを生産するプラントへの新たな投資も進めており、インドにおける事業成長を加速していきます。
北米では、製造業の活性化を背景に需要が増加しており、日系企業との協業ネットワークを活かして商機を開拓しています。また、現地ディーラーとの連携や戦略的なM&Aを通じて供給網を拡大しています。
エア・ウォーターグループは、気候変動への対応を社会課題であると同時に大きな事業機会と捉え、エネルギー・ガスのハンドリング技術や全国に広がる供給インフラを強みに、再生可能エネルギーや低炭素燃料の社会実装を進めています。
北海道では地域資源を活用した低炭素エネルギーの製造・供給を開始し、用途拡大に向けた取り組みを推進。再生可能エネルギー分野では、これまで設置が困難だった地域でも垂直ソーラー発電システム「VERPA」の導入が進み、普及拡大を図っています。さらに、低炭素水素の製造やCO₂回収・利活用、地域資源を循環させるエネルギーモデルの開発を通じて、社会全体の温室効果ガス(GHG)排出削減に貢献し、カーボンニュートラル関連事業の創出と拡大を一層推進していきます。
国内の農業は就農者の減少や気候変動による収穫量減など、さまざまな課題に直面しています。エア・ウォーターグループは、強固な事業基盤を有する北海道を中心に農業の課題解決に貢献し、「食の安全保障」に向けた事業展開を進めており、農産物サプライチェーンの川上領域(生産・調達、製造・加工)を強化しています。その一環として、農産支援や契約栽培に加え、加工・保存技術の強化と、物流網を活かした物流・販売の価値最大化に取り組んでいます。また、複数の協業先との連携により技術・事業資源を相互活用し、サプライチェーンの強化とフードロス削減につながる新事業の拡大にも力を注いでいます。

