2023年3月から新工場が本格稼働し、半導体分野の生産能力を拡大
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2023年3月から新工場が本格稼働し、半導体分野の生産能力を拡大

 

「電気ヒーター」は多くの産業分野で重要な役割を担っており、私たちの生活に欠かせない存在です。エア・ウォーターグループの日本電熱は熱制御技術を活かして、シーズヒーターやカートリッジヒーターなどの電熱機器、ボイラー、家電・医療機器の開発・設計・製造・販売を行っています。日本電熱が提供する半導体製造装置用ヒーターや冷却板は、優れた特性を有しており、半導体産業においても重要な役割を担っているほか、日本で1番高い、あの建物にも同社のヒーターが使用されています。今回は、製品を通じて多岐にわたり産業や暮らしを支えている日本電熱の取り組みを紹介します。

熱制御技術を駆使し、社会の課題に対応

シーズヒーターやカートリッジヒーターは、電気から熱を発生させる電気ヒーターの中でも、金属性の管の中に発熱体を持つヒーターです。「シーズヒーター」は構造上振動や衝撃に強く、様々な形に成形加工することが可能です。この技術を戦後いち早く米国から導入し、日本で最初に開発・国産化に成功したのが、日本電熱でした。その用途としては、暖房機器など身近なところから、製品の製造プロセスにおける熱処理に利用されるなど、家庭用・産業用を問わず、各種装置や機器に幅広く組み込まれています。そのため、装置や機器の性能や使用用途に合わせて、柔軟に設計・製造することが求められています。

電気ヒーターの基本となるシーズヒーター(左)とカートリッジヒーター(右)

多方面にわたる分野で使用されている電気ヒーターにおいて欠かせないのが、「熱制御」技術です。電気ヒーターと聞くと温めることをイメージしがちですが、その核となる熱制御には「熱を発生させる」「熱源の温度を管理する」「効率的に温度を上げる/下げる」「継続的に性能を保つ」など多様な技術があります。また、水や油、化学薬品などの液体、金属や樹脂などの固体、そして様々な気体など、熱を加える対象物の性質により熱の制御方法や製品設計も異なります。このような熱制御技術と、長年の歴史の中で産業の変化に対応し業界におけるニーズに応えることで蓄積したノウハウが、日本電熱が多様な産業を支え続けることができる源泉です。

電気ヒーターを熱源とした「国内最小・最軽量」蒸気ボイラー「BoilerⅤ」 
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電気ヒーターを熱源とした「国内最小・最軽量」蒸気ボイラー「BoilerⅤ」 
液体や気体を効率的に加熱する、
防爆対応工業用サーキュレーションヒーター
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液体や気体を効率的に加熱する、
防爆対応工業用サーキュレーションヒーター

近年では、熱制御技術を活かし、「省エネ」「環境」「新エネルギー」をキーワードに、新分野や新製品の開発に取り組んでいます。例えば「環境」をテーマに取り組んでいるのが、水の相変化技術を活かした爆砕(ばくさい)装置です。これは、高圧高温の水蒸気を使って、水が浸透する材料に対し、化学薬品などを一切使わずに砕くことができる、環境負荷低減に貢献する製品です。このように「熱とその制御」を核に、多様な産業を支えながら、今後も挑戦し続けていきます。

日本一高い展望台でも熱制御技術を活かした製品が活躍中

東京スカイツリーⓇの展望台の
氷結対策にも役立っています。
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東京スカイツリーⓇの展望台の
氷結対策にも役立っています。

日本で最も高い東京スカイツリーⓇの展望台には、冬場、展望台の周囲に雪や氷が付着することを防ぐため、日本電熱の氷結防止ヒーターが設置されています。設置場所の制約から保守点検や補修が難しいため、ヒーターには「寿命50年間」という厳しい品質保証が求められました。そのため「ねじを使わない」「溶接をしない」など故障リスクを低減し、長期間性能が維持される工夫を駆使した結果、現在も過酷な条件下で安定して使用されています。

 

 

更新⽇︓2023年6⽉