エア・ウォーターのグループ会社であるプレシアは、1994年の創業以来、「お客様の期待を超えるスイーツを創造し、お客様に心の満足と感動を提供します。」という経営理念のもと、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに高品質で独創的なデザートを提供しています。

「やさしいから、おいしい」身体を想う人の毎日スイーツ
~添加物を極力使わない “eMitas”ブランドの誕生~

スイーツの日常化が進む中で、プレシアはスイーツにも健康意識が必要だと考えました。そして、「お母さんが子供に食べさせたいスイーツは、なるべく添加物が入っていないものでは?」という発想のもと、食品添加物を極力使わないブランドとして2018年に立ち上げたのが、“eMitas(エミタス)”。「『やさしいから、おいしい』 身体を想う人の毎日スイーツ」をコンセプトに、笑顔の「笑み」と、心と身体を「みたす」から名付けられました。

“eMitas”をリニューアル
~添加物を極力使わず、素材本来の味を楽しめるスイーツへ~

そんなeMitasブランドを、2021年秋にリニューアル。コロナ禍において、ダイエットや免疫向上など健康に配慮した食品が話題となっていたり、長引く自粛生活でストレスを感じたりすることが多い中、癒しを求めスーパーマーケットやコンビニエンスストアでスイーツを購入する人が増えています。


「スイーツは食べたい!でも身体にも気をつけたい」という方にも、安心しておやつ時間を楽しんでもらえるように、無駄なものは入れず、材料を厳選した素材本来の味を楽しめる美味しいスイーツを目指しました。


今回のリニューアルでは身体のことを気遣う人にも安心して召し上がっていただけるような『やさしさ』をこれまで以上に追求。特に加工食品では気にされる方も多い食品添加物を極力使用せず、手作りで作るようなシンプルさを目指しています。使用しない添加物として59種を、極力使用を控える添加物として73種をリストアップし、社内基準として厳格化しました。


食品添加物を極力使用しないということは『おいしさ』の面でもメリットがあります。例えば香料などを使用すると、卵や小麦など素材の風味が隠されてしまいます。eMitasのスイーツはシンプルに仕立てることで素材本来の美味しさを余すことなく楽しめます。それにより安心して食べられる『やさしさ』と、毎日でも食べたい『おいしさ』をより再現することが可能になりました。

徹底した衛生管理により消費期限の延長を実現
~食品ロスの削減~

日本では、食べられるのに捨てられる食品、「食品ロス」の量が年間570万トン(農林水産省・環境省 2019年度推計値)あり、大量のごみ廃棄や無駄につながっています。そこで、食品メーカーは容器包装の工夫で鮮度保持期限を延長したり、一人前ずつの個包装による食べ残しを防いだりする取り組みなど、さまざまな工夫を求められています。


プレシアでは極力添加物を使用しないeMitasブランドで、食品ロス低減に向けて、消費期限の延長にチャレンジし、一見相反する2つの課題をクリアしました。


冷蔵保存のチルドスイーツは、一般的には3日~4日の消費期限とされています。消費期限の延長には、いかにクリーンな環境で作り、なるべく人の手が加わらないようにして、菌の付着や繁殖を防ぐことが重要です。


さらに、プレシアでは2018年10月、省人化やチルド製品のさらなる充実、製造工程の効率化を目指して、神奈川県厚木市に本社工場を新設移転。主力製品のタルトやロールケーキなど、焼き上げから冷却、包装まで一貫生産できるラインで製造することにより、生産工数や人が介入する工程を減らしました。また、砂糖や塩など、もともと保存に長けた天然の素材の特性を活かして、美味しさを保てる独自の配合の研究を重ね、極力添加物に頼ることなく、消費期限を延ばすことができました。


衛生管理の取り組みとして、工場内への入室手順や工場内の温度管理等については、PRP(前提条件プログラム)を定め、食品工場としての基本的な衛生管理を実施すると共に、OPRP(オペレーションPRP)として、チェック表等で厳しく管理を行っています。また、消費(賞味)期限の設定においては、関連法規(食品衛生法、および衛生規範)に基づき、自社の検査基準を設定し、発売前に製品検査を実施しています。


こうした徹底した衛生管理により、タルトやロールケーキなどのeMitas主力製品で、消費期限を最大8日まで延ばすことに成功しました。

プレシア本社工場
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プレシア本社工場
タルト製造ライン
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タルト製造ライン

さらに、工場から店頭までの物流面にも消費期限延長のカギがあります。本社工場は、エア・ウォーター厚木低温物流センターとの複合施設で、工場で出来上がった製品はそのまま建物内の別フロアにある物流センターに運ばれます。従来は、商品を一度外部の倉庫に転送しており、わずかながら温度変化がありました。これは、温度管理が重要なチルドスイーツにとっては、消費期限に少なからず影響があり、転送にかかる時間のロスとなっていました。そこで、グループの物流施設を活かすことで、製造から仕分け、配送まで一元管理体制を構築し、製造から納品までの時間短縮 を追求しています。

 エア・ウォーター厚木低温物流センター
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 エア・ウォーター厚木低温物流センター

また、本社工場1階では、直売店「スイーツパークエミタス(ファクトリーショップ洋菓子eMitas/cafe eMitas)」を展開。陳列商品は日によって異なり、随時10~20種類をラインアップ。工場生産のものに加え、厨房で手作りしたスイーツも販売しています。

また、「形が少し合わない」などの理由で出荷できなかったアウトレット製品や、ロールケーキの切れ端を再利用した「もったいないマドレーヌ」も販売し、食品ロス削減につなげています。

さらには、eMitas商品の一部パッケージにはバイオマス素材を使用し、一般的なプラスチック容器よりも二酸化炭素の排出量を減らすことができる、地球にもやさしいスイーツになりました。

 

このように、プレシアでは消費期限の延長やアウトレット製品などの販売による食品ロス削減など、地球環境に配慮した取り組みを実施しています。

バイオマス素材のパッケージ
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バイオマス素材のパッケージ
ファクトリーショップ
洋菓子eMitas/cafe eMitas
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ファクトリーショップ
洋菓子eMitas/cafe eMitas
フードロス削減のアイデア商品
「もったいないマドレーヌ」
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フードロス削減のアイデア商品
「もったいないマドレーヌ」

今後も、お客様の期待を超えるスイーツを創造し、お客様に心の満足と感動を提供していきます。

 

掲載日:2022年2月