北海道の大規模農業になくてはならない農業機械。グループ会社の日農機製工は、ユーザーの声を反映したユニークな製品開発や徹底したアフターサービスで、北の大地の壮大な農業を支えています。昭和22年(1947年)に北海道で創業した日農機製工は、さとう大根やビートとも呼ばれるてん菜を収穫する機械「ビートハーベスタ」で9割を超えるシェアを有し、今日までに約8000台を販売。「いつでも、どこでも、誰でも使える機械」をコンセプトに、厳しい気象条件や特異な地形・土質でも安心して使え、使い勝手がよく、より作業性が向上する機械を追求して70余年。今回は、農業に真摯に向き合い、農家の方々と共に歩み続けてきた日農機製工を紹介します。

独自技術を搭載した農機で農業における課題解決に貢献

日本の食糧基地である北海道の畑作農業は、基幹4品目と呼ばれる、ビート、豆類、馬鈴薯、小麦の栽培を軸に、ナガイモやアスパラガス、カボチャなどの作物を加えたスタイルが一般的。作物の生育に悪影響を与える連作障害を避けるために、別の種類の作物を一定の順序と年限ごとに循環して栽培する「輪作」を行うことから、数種類もの作物を栽培します。国内では北海道のみで栽培されているビートは、輪作の維持に欠かせない作物であり、日農機製工の「ビートハーベスタ」が北の大地の農業を支えています。
その最大の特長は、特許技術「うね合わせセンサー」。従来のビート収穫は、トラクタの運転者が機械の掘取口をビートの列(うね)にうまく合わせるように操縦しなければならず、熟練の技量が必要なうえ、神経を遣う大変な作業でした。一方、日農機製工の「ビートハーベスタ」は、自動的に掘取口をうねに合わせ、誰が運転してもビートをキレイに収穫できます。また、広大な畑を少しでも早く効率的に収穫したいという要望に応え、機械の大型化や、掘り取るスピードの向上、掘りこぼしの低減も実現し、人手不足の解決に貢献しています。
また、農地を耕しながら雑草を取り除く機械「カルチベータ」は、人手不足の面だけでなく、食の安全性にも寄与。従来のカルチベータは、うねとうねの間しか除草できませんでしたが、日農機製工は株間も除草可能な精密機械を開発。農薬に頼らず雑草を除草できるようになったうえ、手作業による除草の負担を軽減できるため人手不足の解決にも貢献。減農薬や有機栽培においても重宝される機械で、今日までに9000台超を世に送り出し、安全安心な農業を実現しています。

ビートハーベスタ
拡大
ビートハーベスタ
てん菜
拡大
てん菜
カルチベータ
拡大
カルチベータ

広い道内においてもスピーディーなアフターサービスで農業を支える

日農機製工は北海道の全ての畑作農家と関わりがあると言っても過言ではありません。同社が支持される最大の理由は、その迅速な対応です。作物を扱い自然を相手とする農業においては、収穫をはじめタイミングを逃すことができない場面が多いことから、農機のトラブルはまさに緊急を要する事態。日農機製工は、広い道内においても、当日または遅くとも翌日には技術者が駆け付け対応するスピーディーなアフターサービスを展開。道内に6カ所の拠点を有し、かつ常に機械部品を完備、さらにタブレット端末を利用した出張修理システムの活用などにより迅速な対応を可能にしています。

これからも、使いやすい機械やアフターサービスを軸にチャレンジを続ける

「道内は、二世代や三世代で家族経営を行う農家さんが多い中で、経験年数が少ない方が農業を行う時には、機械の使い方や農業のやり方をレクチャーすることもあり、商品や機械を越えた信頼関係を築いてきました。農家さんの家族の一員のように溶け込ませていただいています。昨今は、異常気象や少子高齢化による農家戸数の減少など、農業を取り巻く懸念材料は少なくありません。しかしそこにこそ、私たちの技術とサービスによるサポートが必要とされる場があるともいえます。これからも、使いやすい機械、支持される機械を作り、充実したアフターサービスを行います。引き続き、お客様のお役に立てること、喜んでいただけることをと考えながら、チャレンジを続けていきます」(日農機  取締役営業部長  山下博将)

2013年にエア・ウォーターグループの一員となった日農機製工。農家との強い結びつきやネットワークによって、エア・ウォーターグループと農家との繋がりも広がるなどシナジーを生んでいます。
農業に真摯に向き合ってきた日農機製工は、これからも農家の方々と思いを共にし、北の大地のサポーターとして挑戦を続けていきます。

 

更新日:2023年8月