2025年3月期の売上収益は1兆759億2千9百万円(前期比105.0%)、営業利益は752億4千6百万円(同110.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は490億7千4百万円(同110.6%)となり、過去最高業績を更新しました。
2024年度の我が国経済は、雇用・所得環境の改善が進み、企業の設備投資も堅調に推移する一方で、物価上昇や大幅な為替変動に加え、経済活動における不確実性が世界的に高まるなど、先行き不透明な状況が続きました。
このような中、当社グループは、成長領域と位置付けるデジタル・半導体関連事業やインド、北米等の海外の産業ガス関連事業の強化を図ってまいりました。国内既存事業においては、低採算案件の見直しを含めた価格マネジメント、生産性向上や効率化など、収益力の強化に取り組みました。
成長戦略実現のため、北海道の社会課題解決に関わる新事業の創造、開発、発信拠点「エア・ウォーターの森」を2024年12月に開業。2025年1月には、半導体・電池材料開発の中核拠点となる新研究棟「湘南イノベーションラボ」を開所しました。オープンイノベーションの推進により、地域課題解決に貢献する新事業の創出に取り組むとともに、技術者を集約し育成を強化することでグループ各社が保有している知見・技術のシナジーを最大化し、新製品開発を加速します。また、2024年5月には、カーボンニュートラルの実現へ向け、家畜ふん尿由来のクリーンエネルギー「液化バイオメタン」の商用利用を開始するなど、製品・事業を通じた取り組みを推進しました。