エア・ウォーターは、2030年度に目指す姿「terrAWell 30」を定めるとともに、2022年度から2024年度までの3ヵ年を実行期間とする中期経営計画「terrAWell 30 1st stage」を策定しました 。
詳細につきましては、以下のニュースリリースならびに説明会資料をご参照ください。
目標水準の見直し
説明会資料
- 中期経営計画説明会資料 (2023年12月8日更新) (4,174KB)
当社は、事業環境の変化やさらなる成長に向けて、パーパス(存在意義)を「地球の恵みを、社会の望みに。」と定義しました。このパーパスに従い、「人々の生活に不可欠なもの、なくてはならないものを、安定的に供給する」という役割を通じて、「人と地域に寄り添い、健やかな暮らしとものづくりを支える」という、当社グループ事業の本質的な価値を追求し、高めてまいります。
今後、当社は、当社グループが有する多様な事業領域と、気候変動や超高齢化といった社会課題を踏まえた2つの成長軸である「地球環境」と「ウェルネス」に沿って、事業活動を通じた社会課題の解決に貢献し、持続的な成長と企業価値の向上を図ってまいります。
そして、2030年度までの期間を「第3の創業」と位置付けるとともに、エア・ウォーター発足からの約20年間で獲得した経営資源である「多様な事業、人材、技術」を創造的に掛け合わせることで生み出されるシナジーによって『社会課題の解決を通じた、新たな企業価値の創造』を実現し、経済価値と社会価値を両立した企業価値の最大化を目指してまいります。
当社では、その実現に向け、2022年4月1日付で大規模な組織改革を実施し、当社本体組織とグループ会社群が一体となった新たなグループ経営体制に移行するとともに、2030年度に目指す姿として「terrAWell 30」を定めました。
「Terra」はラテン語で「地球」、「Well」は「Wellness(ウェルネス)=健やかなくらし」を意味します。この、Terra(テラ)と Well(ウェル)を、AW(エア・ウォーター)がつなぐという思いを込め、「terrAWell 30」と名付けました。
成長方針
- 多様な事業領域の方向性を、新たな成長軸である『地球環境』と『ウェルネス』に統合
- 「多様な事業・人材・技術」と「地域密着の事業基盤」を活かし、シナジー創出を最大化
- 成長と投資の好循環を実現
2030年度に目指す水準等
価値 | テーマ | 2030年度に目指す水準等 |
経済価値 | 事業拡大 | 売上収益:1兆6,000億円 海外売上収益比率:20% |
収益性 | 営業利益:1,600億円 売上収益営業利益率:10% | |
資本効率性 | ROE:12%以上 ROIC:8%以上 | |
社会価値 | 主要な非財務指標 | GHG(温室効果ガス)排出量:30%削減(2020年度比) |
目指す社会 | 脱炭素・資源循環・人と自然の共存・スマート社会・健康長寿 |
当社では、「terrAWell 30」の最初のステージとして、2022年度から2024年度までの3ヵ年を実行期間とする中期経営計画「terrAWell 30 1st stage」を策定しました。
グループ経営資源の最適化によってシナジーを創出し、成長領域の拡大とともに、収益力強化と新事業育成を図る
①事業毎の成長方針
・「エレクトロニクス関連事業」と「海外の産業ガス事業」は、成長を牽引
・「国内の既存事業(インダストリアルガス、エネルギー、ヘルス&セーフティー、アグリ&フーズ等)」は、収益力の強化を図り、安定的に成長
・脱炭素社会の実現に向けて技術開発を積極的に進める「資源循環」と新事業を探索する場となる「地域事業」は、将来の成長基盤を育成
②海外事業の拡大
・海外売上収益の2024 年度目標:1,400 億円(2021年度比約 1.8 倍)
・インド・北米における産業ガス分野の拡大を最重要のテーマとして、エンジニアリング体制の構築と三井物産㈱との戦略的連携を基軸として事業拡大を加速
③事業間の融合によるシナジー創出
・2022年4月1日に実施した組織改革において、「地球環境」と「ウェルネス」の成長軸に沿い、4つの事業グループと傘下の事業ユニットを設置
・事業グループは、事業ユニット間のシナジー創出を推進、事業ユニットは傘下の事業会社群と一体となったユニット経営を推進することで、事業の壁を越えてシナジーを創出
④地域事業の拡大
・既存事業(産業ガス・医療・エネルギー等)の収益性を向上
・自治体や大学などと連携し、地域の課題(ニーズ)をビジネス化し、社会課題解決に貢献する新たな事業を創出
①新事業創出に向けた技術開発
・従来の技術領域とデジタル関連技術を融合し、新事業の創出と育成を図る
・技術資源のグループ一元化やオープンイノベーションを通じた技術開発を推進
②グループの人的資源活用の最大化
・意欲ある有能な人材の抜擢・登用・育成を促す人事制度改革、キャリア施策を推進
・グループ全体で「社内人材バンク」を整備し、マネジメント人材の流動化や活性化を推進
③グループ戦略機能の強化(DX による業務革新、物流改革の推進、調達活動の最適化等)
・データ経営をより高度化するため、経営管理基盤システムの刷新とDX人材の育成を推進
・全国を結ぶ幹線物流ラインのインフラ整備を通じ、物流事業の拡大とアグリ&フーズ分野の物流改革を推進
・グループ横断的な調達活動によるコストリダクションの推進
・上記の取り組みによるグループ全体の最適化によって、2024年度に50億円以上の利益貢献に結び付ける
①財務方針についての考え方※
・積極的な投資を実施する一方、資金創出力と資本効率性を向上し、投資と成長の好循環を実現
・ROEとROIC の全社目標を設定し、キャッシュ化速度の短縮や投資の厳選などの取り組みを推進
※(5)経営目標において、資本効率性・財務健全性の指標を記載
②株主還元についての考え方
・配当性向 30%を目標とし、将来にわたって業績に見合った安定的な配当を行う
③投資計画
・3年間累計の投資総額は 4,000億円を計画
(設備投資:2,600億円、M&A 投資:1,400億円)
・成長を牽引するエレクトロニクス関連事業や北米での産業ガス・エンジニアリング事業を中心に、積極的な投資を行う
投資区分 |
「NEXT-2020 Final」 2019~2021年度 実績 |
「terrAWell 30 1st」 2022~2024年度 計画 |
|
設備投資 |
戦略投資(新規・増設) |
1,198億円 |
1,900億円 |
通常投資(維持・更新) |
406億円 |
700億円 |
|
M&A |
1,146億円 |
1,400億円 |
|
合計 |
2,749億円 |
4,000億円 |
①業績
NEXT-2020 Final |
中期経営計画 「terrAWell 30 1st」 |
3ヵ年での成長 2021年度対比 |
(ご参考) 2022年度業績予想 |
||
2021年度 |
2024年度計画 |
金額 |
率 |
||
売上収益 |
8,887億円 |
1兆2,000億円 |
+3,113億円 |
135.0% |
1兆円 |
営業利益 |
652億円 |
1,000億円 |
+348億円 |
153.4% |
700億円 |
営業利益率 |
7.3% |
8.3% |
+1.0pt |
- |
7.0% |
当期利益※ |
432億円 |
630億円 |
+198億円 |
145.8% |
440億円 |
※親会社の所有者に帰属する当期利益
②経営指標
|
2021年度 |
2024年度 |
海外売上収益比率 |
8.6% |
11%以上 |
ROE |
11.5% |
10%以上 |
ROIC |
6.6% |
7%以上 |
親会社所有者帰属持分比率 |
38.7% |
36~40% |
ネットD/Eレシオ |
0.80倍 |
0.8~1.0倍 |
③非財務指標
・気候変動への対応
2030年度 GHG(温室効果ガス)排出量 2020年度比 30%削減
・資源循環の実現
2030年度 廃棄物リサイクル率 80%(2021年度 65%)
・環境影響物質の抑制
2030年度 水使用量原単位※ 2021年度比 10%削減
※水使用量原単位:売上高あたりの水使用量
・働く人々の Well-being の実現
2024年度 女性管理職比率 10% (2021年度 4.0%)
2024年度 休業災害度数率※ 0.9以下(2021年度 1.15)
※度数率:100万延労働時間あたりの事故遭遇率人数