2013年にインド現地の産業ガス会社をグループ化したことから始まったインドにおける産業ガス供給事業。2019年には、ガスメジャー同士の合併に伴い、両社がインドで行う産業ガス事業の一部を取得し、国内で豊富な実績を有する製鉄所向けオンサイト供給事業を中心に、インド東部および南部でローリー・シリンダー事業を展開しています。また、東南アジアでは、ベトナムにおいて、海外で初めて空気分離プラントを設置した2014年以来、市場成長を捉えながら着実な事業拡大を進めています。

インドにおける事業展開

2019年に、産業ガスメジャーであるLinde plc(リンデ社)およびPraxair Inc.(旧プラックスエア社・2018年にリンデ社に統合)の各インド現地法人から、同国で第1位、第2位の規模を誇る鉄鋼メーカーに対するオンサイトガス供給を中核とした産業ガス事業を買収しました。
この事業買収により、産業ガスの事業領域として川上分野に当たる大型深冷空気分離プラントによる産業ガス(酸素、窒素、アルゴン)の製造機能と、そこで製造した産業ガスおよび医療用酸素をローリー・シリンダーで供給する外販機能の事業基盤を獲得し、インドにおける産業ガスメーカーとしての確固たるポジションを確立しました。なお、これら事業の運営は、当社100%子会社であるエア・ウォーター・インディア社が行っています。
現在、エア・ウォーター・インディアはさらなる事業拡大を目指し、「鉄鋼向けオンサイト供給の新規案件の獲得」と「拠点拡充による製造・物流インフラの構築」を基本戦略とし、自動車産業が集積する南部やデリー首都圏の北部エリアへの進出することで、サプライチェーンの構築とシェア拡大を目指しています。

主要拠点

オンサイトガス供給拠点

規模(トン/日)

ジャムシェドプル工場

2625

ベッラーリ工場

1800

ドゥルガプル工場

建設中(2025年稼働予定)

液化ガス製造拠点

規模(トン/日)

ジャムシェドプル工場

65

チェンナイ工場

建設中(2024年稼働予定)

シリンダーガス製造拠点

取扱品目

アサンソル工場

酸素、医療用酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガスなど

パルバングラ工場

チェンナイ工場

バンガロール基地

液化ガス中継基地

ベッラーリ工場
拡大
ベッラーリ工場
チェンナイ工場
拡大
チェンナイ工場

ベトナムにおける事業展開

エア・ウォーター・ベトナムは、2014年に南部バリア・ブンタウ省にて、液化ガス製造プラント及び充填工場を設置し、日系の電炉メーカーへパイピング供給を行うとともに、ホーチミン市をはじめ周辺地区に立地する製造業へローリー・シリンダー供給による各種ガスの販売を手掛けています。また、2022年には北部ハナム省にて、充填所を設置しました。将来的には液化ガス製造プラントの設置を見据え、産業ガスの販売を拡大しています。

主要拠点

液化ガス製造拠点

製造品目

フーミー工場

酸素、窒素、アルゴン

(一部ガスを隣接顧客へパイピング供給)

シリンダーガス製造拠点

取扱品目

フーミー工場

酸素、医療用酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、水素、ヘリウムなど

ハナム工場

フーミー工場
拡大
フーミー工場
ハナム工場
拡大
ハナム工場