ガス封入で化学保存料を使わず品質・鮮度を保持

「ガス包装」とは、食品を包装する際に製品内部を特定のガスで置換することで、化学保存料を使わずに品質・鮮度を保持することができる付加価値技術です。
「食品用ガス包装機」は、食品の包装ならびに製品包装内部のガス置換(ガス封入)を一連して行うことができる装置です。封入ガスには、窒素、炭酸ガス、酸素、混合ガスが利用され、酸化防止作用、静菌作用などの効果を得ることができます。

使用ガス

窒素ガス

酸素ガス

炭素ガス

製品ラインアップ

  • 真空ガス包装機
  • 深絞り真空包装機
  • ピロー式包装機

ガス充填方法

  • ノズル方式
  • チャンバー方式
  • ガスフラッシュ方式

食品用ガスの主要効果

使用ガス 効果 使用例
窒素
(N\( \sf _2 \))
酸化防止
  • お茶・鰹節等の風味保持、油脂(バター、油菓子)の酸化防止
虫の発生防止
  • 卵の孵化防止(酸素濃度0.5%以下)
炭酸ガス
(CO\( \sf _2 \))
静菌
(低温保存と組合わせ)
  • 微生物、カビの育成阻害
  • 食品中の自由水のPHが低下し微生物・カビの育成を阻害
  • 炭酸ガス100%とすると、風味の変化・ドリップの発生が見られることがあるため、窒素+酸素を用いる
果実・切花の
エチレン生成制御
  • 炭酸ガス濃度4%以上で効果がある
酸素
(O\( \sf _2 \))
野菜保存
(低温保存と組合わせ)
  • 野菜などを保存する時、酸素濃度をゼロとすると、野菜の生命活動が停止し、嫌気性菌が増殖して腐敗臭が発生する。1~5%程度の酸素を入れることにより野菜の活性を下げた状態で保存が可能
アルコール 殺菌
  • 食品・食器の殺菌にスプレー又はアルコール蒸散剤を用いる
  • 炭酸ガスとの混合ガスで包装時の細菌数をアルコールで減らし、その後、炭酸ガスの静菌効果で細菌の育成を阻害

食品用ガスの適用例

加工食品

低温管理ならびに、酸素の遮断が有効な保存技術とされています。そのため、酸素の遮断には、真空包装や窒素・炭酸ガスといった不活性ガス置換による包装が広く行われています。

生鮮食品

加工食品保存においては好ましくないとされる酸素ですが、生鮮食品においては生物活性に欠くことができないガスとして必要になります。そのため、肉・魚介類および生鮮野菜類には、酸素を含む混合ガスが利用されています。

代表的な食材への封入ガス利用

食品名 酸素
(O\( \sf _2 \))
窒素
(N\( \sf _2 \))
炭酸ガス
(CO\( \sf _2 \))
使用目的(効果)
生肉類 微生物の抑制
魚切り身 微生物の抑制
生野菜 鮮度保持、微生物の抑制
かまぼこ 細菌・カビの発育防止
削り節 酸化防止
ハム・フランクフルト 脂肪分解・酸化の防止、微生物の抑制
ドライミルク 酸化防止
チーズ 脂肪分解・酸化の防止、微生物の抑制
コーヒー・紅茶 香気逸散防止
日本茶 香気逸散防止、ビタミン損失の防止
油菓子 脂肪分解・酸化の防止
カステラ・スポンジケーキ カビの発育防止
ピーナッツ・アーモンド 脂肪分解・酸化の防止
粉末ジュース 香気逸散防止、ビタミン損失の防止
清涼飲料 香気逸散防止