ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」 よくある質問

FaQ

1. ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」の代表的な質問

  • Q

    ドライアイススノー精密洗浄とは何?

    A

    ドライアイススノー精密洗浄は、液化炭酸ガスから作る「ドライアイス微粒子」で洗浄する方法です。この微粒子を高速で洗浄対象物に衝突させ、「有機物」や「パーティクル(ミクロン単位の微細なチリ・ホコリ)」を除去します。この微粒子で、ミクロンオーダーの異物を除去・洗浄します。

  • Q

    他の洗浄方法との違いは何?

    A

    ウェット洗浄のような「薬液汚染」「洗浄痕(ウォーターマーク)」「液面張力による対象物の破壊」等のリスクが低く、乾燥工程や廃水・廃液処理が不要です。エアブロー洗浄と違い物理的洗浄ができるため、洗浄効果が高いです。微粒子を衝突させた際、ドライアイスは瞬時に「昇華」しますので、被洗浄物へのダメージは小さいです(基板へのダメージは小さい)。

  • Q

    洗浄原理はどうなっていますか?

    A

    「ドライアイス微粒子」の原料となる「液化炭酸ガス」と、「ドライアイス微粒子」を被洗浄物に加速して衝突させる「推進ガス」を装置に供給します。装置中で「液化炭酸ガス」から「ドライアイス微粒子」を生成し、「スノーノズル」の先端から「ドライアイス微粒子」と「推進ガス」を混合して噴射します。

    ・物理的作用による洗浄
    「ドライアイス微粒子」が洗浄対象物に衝突すると同時に、その体積が約800倍に気化膨張(昇華)し、
    その作用によりパーティクルをはじき飛ばします。

    ・化学的作用による洗浄(主に有機物が対象)
    スノー衝突圧力で、CO2部分が一部液化して有機化合物を溶解し、冷却により剥離が促進され、
    パーティクルが飛散します。

  • Q

    他社との違いは?

    A

    他社のドライアイス洗浄装置はドライアイスを細かく砕いて対象物に衝突させるものが多く、精密洗浄を目的としたドライアイス洗浄は少ないです。

  • Q

    どのような有機物が除去できますか?
    またそれは、どのようなスノーを用いた時に除去できますか?

    A

    染料、有機溶剤、接着剤等の充填剤、プラスチック材が対象となります。

    スノーの種類では、通常はハードスノーで除去出来ます。対象物の表面に付着しているものは、比較的洗浄しやすいです。 対象物に固着した汚れ、粘度のある油分などは洗浄しにくい傾向です。

  • Q

    ドライアイスを噴射し衝突させると、対象物が破損しませんか?

    A

    洗浄対象物に応じて、ノズル種類を選定できるため、対象物が破損する可能性は低いです。ノズルは、スノーの粒径サイズ、対象物との距離等の条件で調整が可能となっています。ドライアイス粒子の硬さはモース硬度表示で「硬度2」となり、これは石膏と同じ硬さです。

  • Q

    除去した異物はどうするのですか?

    A

    オプションで集塵装置を付けることが可能です。ノズルの噴射角度を90°ではなく斜めにすることで、除去した異物を飛ばしやすくなります。

  • Q

    炭酸ガスは「地球温暖化防止」の観点から放出は問題ではないですか?

    A

    炭酸ガスは「副生ガス」です。鉄鋼プラントや石油化学プラントにおいて、それぞれの製造工程で発生する副生ガスとなる炭酸ガスを回収し、精製した「炭酸ガス」を使用しています。その炭酸ガスは、シリンダーに充填したり、ドライアイスを製造する等で活用されています。

    ・物性
    空気中には約0.04%含有されています。気体・液体・固体と、比較的容易に変化します。空気より比重が大きく、水に溶けやすく、不燃性ガスで非常に安定しています。
    ・使用例
    環境分野として、アルカリ性廃水の中和剤に利用されます。食品分野では、低温保存が必要な食品に-78.5℃のドライアイスが利用されます。又、生ビール原液の圧送用に液化炭酸ガスが使用されます。
    ・機能(以下の機能があります)
    超低温、シールド、静菌、細胞培養、中和、超臨界、洗浄
    ・有毒性
    高濃度の炭酸ガスを吸引すると人体に影響があります。25%以上であれば数時間で死に至ります。(TLV-TWA値(長期安全限界)5000ppm)

  • Q

    使用に際して法規上の規制はありますか?

    A

    日本国内では高圧ガスの取り扱いを規定した法律「高圧ガス保安法」があります。この法規に適合させた仕様です。

2.ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」の利用時によくある質問

  • Q

    炭酸ガスの消費量はどれくらいですか?

    A

    スポットタイプ(一時間当り 約2~10kg)
    広角タイプ(一時間当り 約1.8 ~3.0kg)

    ・液化炭酸ガス容器はサイホン管付を使用(充填量:30kg(内15kgまで消費))

  • Q

    ランニングコストはどうなっていますか?

    A

    液化炭酸ガスの使用量はノズルの形状等によって変動します。

  • Q

    結露や静電気発生の心配はありませんか?

    A

    「推進ガス」をヒーターで加温しているので基本的に結露は発生しませんが、オプションで洗浄対象物をヒーターやランプ等で温め、更なる結露対策を行うことが可能となっています。

    静電気はスノーが当たっている所に帯電する可能性がありますが、オプションでイオナイザー等の除電器を使用することにより帯電を防止することが可能です。

  • Q

    本体とノズル間で液化炭酸ガスの詰まり対策はどのようにしていますか?

    A

    基本的にドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」では詰まりは発生しません。

  • Q

    洗浄できるかできないかはどのようにして確認するのですか?

    A

    サンプルをお預かりして、洗浄試験を実施します。汚れがどのような物であるかという情報をお聞きし、それを確実に除去できる適切なノズルやスノーを選択して、洗浄をおこないます。
    過去の経験から、ウォーターマーク(水の乾燥後に残る跡)はとれませんが、パーティクルエポキシ樹脂等の残渣や油分など除去しています。サンプルをお送りいただければ、洗浄試験をさせていただきます。

3.ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」の仕様に関する質問

  • Q

    標準的な装置のサイズはどれくらいですか?

    A

    ・標準卓上機
    本体寸法:W430 x D355 x H210mm(ホース付きスノーノズル及び制御盤面や継ぎ手の凹凸含みません)
    本体重量:約18kg
    ホース長:約1.5m

    ・特注仕様
    お客様の使用状況に合わせて、カスタマイズ化した装置は都度サイズが変わります。

  • Q

    「噴射ノズル」の「複数ノズル」は標準品ですか?それともカスタムでの製作品ですか?

    A

    複数ノズルはカスタムでの製作品です。

  • Q

    ユーティリティとして必要な物は何ですか?

    A

    設備 炭酸ガス供給設備と推進ガス供給設備(コンプレッサー)
    ユーティリティ CO2・Air・100V(10A)電源
    液化炭酸ガス(ドライアイス微粒子の原料)、推進ガス(ドライアイス微粒子を洗浄対象物に送り込むためと、計装用に使用するため、ドライエアーや窒素などの不活性ガスを用いる)
    供給圧力 0.4~0.6MPa (0.8MPaまで対応可能)
    温度 5℃~30℃
    露点 大気圧下で-40℃以下
    流量 100NL~500NL/分(圧力によって異なります)

  • Q

    本体(制御盤)設定項目はどのようになっていますか?

    A

    各種アラーム(上限・下限)になっています。

  • Q

    生産ラインに組み込む事は可能でしょうか?

    A

    基本的に組み込み可能です。装置本体には外部入力端子があります。

  • Q

    インライン式装置にて液化炭酸ガスの噴射ボタンを押してからドライアイスが噴出するまでの時間はどれぐらいかかりますか?

    A

    スポット型ノズルであれば5秒以内に噴射できます。

4.ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」の販売に関する質問

  • Q

    納入分野の実績をきかせてください。

    A

    実績分野 主な用途
    モバイル部品(ガラスパネル、樹脂フィルム、電子部品) 樹脂のレーザー加工後のススの洗浄、バリ取り
    プリンターインクジェット部品 接着剤残渣の洗浄
    HDD主幹部品 HDD筐体のパーティクル洗浄
    LED、有機EL照明製造工程 基板、フィルム上のパーティクル除去
    レーザー加工工程 加工後のススの洗浄
    フィルム製造ローラー 切削屑の洗浄
    自動車部品 塗装前のパーティクル除去、切削油除去
    医療機器 CCDカメラセンサーの洗浄、医療用機器の洗浄

  • Q

    メンテナンス体制はどうなっていますか?

    A

    全て当社グループにて対応いたします。販売窓口にお問い合わせいただくか、こちらのフォームから直接弊社にお問い合わせください。


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