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森 晃一

森 晃一

お客様の反応に直に接する仕事の醍醐味。アクアガスジェネレータ普及化を視野に入れ、装置改良に取り組んできた5年間。

写真:森 晃一大学卒業後、大学院へ進んだ。専攻は、エネルギー基礎科学。薬品会社や化成品会社などへの就職も考えられたが、「基礎研究分野に専念するより、新しい技術を実際に商品化し、市場に出していくモノづくりの現場に立ってみたい。大学では実験室、社会に出たら新技術商品化の最前線へ、そんな思いが強かったですね。エア・ウォーターは、産業機器やプラント関連、環境関連のテーマにも取り組んでいる。ここなら、いろいろなことができそうだ。やったことがカタチにできる会社だと思いました」

入社後は、水を電気分解し、酸素・水素を製造するアクアガスジェネレータの装置開発の担当になる。
「装置としてはすでに販売していたものの、業界のニーズに対応すべく、装置の大型化が求められていました。ですから、一からの研究開発というのではなく、技術のエッセンスの抽出し、装置を再構成することが最初に私に与えられた仕事のミッションでした」

大学院では実験ばかり行っていた。薬品をまぜてサンプルを作ったり、顕微鏡で見たりとか、実験室レベルで取り組むことが多かった。それに対して、装置はあまりにもリアルであった。
産業用装置としてはコンパクトな部類に入るとは言え、3畳間一部屋分ほどある大掛かりな装置に接するのはもちろん初めてのこと。上司に手とり足とり教えてもらい、ようやく自分なりに仕事ができるようになった時、その上司が異動になった。入社後、半年、気がついたら、すべてを自分でやらなければならない立場になっていた。与えられた仕事から、自分で創りだしていく仕事への転換点だった。
「以来5年間、アクアガスジェネレータに関わり続けています。所属している部署名などは変わりましたが、お客様により使いやすくするためには、どこをどうすればいいか、エンジニアリング的な見地から装置の完成度をさらに高め、深化させています。今では、装置の完成度を高める取り組みはかなりのところまで来たと思います」

写真:森 晃一装置をさらに広く普及させていくには、機能はもちろん、保全性をはじめとした使い勝手部分での継続的な改良が求められる。
「今後、装置がさらに普及し、多様な人が使うようになった時におそらく問題になるであろう事を事前に解決しておくことが重要です。たとえば、フィルターのメンテナンス・サイクルについても今より少なく、半年に一回あるいは年一回で済むように改善するとか、トラブル時のリカバリーを容易にするとか、メンテナンスがより安全に行えるように工夫するとか。産業用機器の場合は、民生用の電気機器とは違って、装置について良く分かっている人が操作をしなければ非常に危険な場合があります。導入後の調整・管理を含め、ある意味では、お客様と一緒に育てていく商品ともいえます。とはいえ、そのような産業用機器の常識に甘んじてはいけない。将来、不特定多数の人に使ってもらうことを前提とするなら、操作する人の知識や経験、スキルに頼っていてはいけません」

導入先にも足繁く通った。訪問した現場は全国20ヵ所近くにのぼる。装置調整を兼ねての訪問。実際に使用されているお客様から学ぶことは多い。
「当社の営業は技術レベルが高く、お客様が抱えている課題やニーズを的確にフィードバックしてくれます。大抵のことは営業マターで済んでしまうのですが、私自身、お客様にダイレクトに接する機会を多く作ることで、装置の改良に向けた有用な情報やヒントをより詳しく収集できるよう努めてきました」

「実用で評価されるものをどれだけ完成度を高めて届けるか、実用時のリスクをどこまで減らせるか、まだまだ課題はあるのかもしれません。でもそれは、どんな製品についてもいえる究極のテーマのようなもので、ここまでやれば十分という終わりはないと思います。私としては、私なりにひとつの装置として完成させ、私から手離れしたと言えるカタチにもっていくことをひとつの目標に、これまで取り組んできましたし、ある程度の目処がつくとろこまでは来たのではないかと考えています」

写真:森 晃一前任者からの仕事を引き継ぎ、アクアガスジェネレータの改良に向けた取り組みをエンジニアリング面・メンテナンス面などの面でさらに深化させ、その完成度を高めてきたてきた5年間。これまでを振り返り、自分の成長をどのようにとらえているのだろうか。
「ひとことでいえば、より現実的になってきたことでしょうか。入社当初は、研究部門で基礎研究のようなことをやり、そこでの研究成果さえだしておけば、自分の知らない所で製品に応用されていく、そのような分担体制になっているのかなという気もしていたのですが、そうではなくて、最終のカタチ、実用レベルでの安定した稼働まできっちり思い描けていないとお客様の信頼を得、産業を支えていく製品開発は絶対にできない。そのためには細かいところまでリアルにわかっている必要があるということを、この5年間で学んできたと思います」

今後もアクアガスジェネレータの改良に向けた取り組みを続けていくという森に、最近、会社から新しい課題が与えられた。
「詳細についてはオープンにすることはできませんが、研究所と開発・製造部門が共同で取り組むプロジェクトです。技術的にはまだ一から学ばなければならないことばかりですが、最終製品としての現物を創りだす作業にエンジニアと一緒になって取り組むのはすごく楽しい、ワクワクしています。技術は机上での研究や本を読むだけでは実感が沸かないが、エア・ウォーターにいれば、実際に製品という最終形でいつも実感できるので面白いですね。私は、興味をもったことにはのめり込むタイプ。その意味で、エア・ウォーターは願ってもないフィールドだったと言えるかと思います。これからも新しいことにもどんどん挑戦したいと考えています」

写真:森 晃一現在の仕事から新たなミッションへ。次に話を聞く時、森はどのような成長を遂げているだろうか、楽しみである。