環境・社会

環境への取り組み

環境に貢献する製品・サービス

エア・ウォーターグループは、さまざまな事業を通して、社会課題の解決に努めています。未利用資源や廃棄物の有効利用、省エネルギーなど、社会課題の解決に貢献している製品や技術を紹介します。

環境調和型製鉄プロセス技術開発への協力とガス精製設備の開発

鉄鋼業界のCO2排出量を約30%削減することを目指した「環境調和型製鉄プロセス技術開発(COURSE50)」が、NEDO委託事業として進められています。2015年度には試験高炉が建設され、CO2削減効果実証への取り組みが始まりました。エア・ウォーターは、この試験高炉へ混合ガスを供給する設備を担当しています。
設備開発にあたり課題だったのは、従来困難と言われていたCOとN2の分離でした。エア・ウォーターは新たにN2を吸着しないCO吸着剤を採用し、CO吸着剤の特性を生かした新たなガス精製設備を研究開発しました。

このガス精製設備により、CO濃度の低い高炉ガスから98%の高純度COガスを取り出すことができるようになりました。
今後も多様なソースからのガス精製ニーズにお応えしながら、環境負荷低減に貢献していきます。

※独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構

貴重な資源を余すことなく活用するバイオマスエネルギーセンター

エア・ウォーターが2016年5月に稼働を開始した安曇野バイオマスエネルギーセンターでは、地域の木質バイオマスを活用するガス化コージェネレーション設備が導入されています。野菜栽培用エネルギーの供給を目的に、株式会社エア・ウォーター農園の安曇野菜園敷地内に建設された施設です。
コージェネに使う燃料は、周辺地域の未利用木材(間伐材など)を破砕・乾燥させた木質チップを、高温でガス化したもの。ガスエンジンで出る熱は回収され、温水として安曇野菜園へ供給、エネルギーの利用率を高めています。
また燃焼過程で副生されるCO2は、来年度より安曇野菜園内のトマトの光合成に利用し、ガス化した後に発生する木炭は、木材チップを乾燥させる燃料として利用する予定です。さらに木炭の一部は、近隣のエア・ウォーター・エコロッカ株式会社の工場で、環境建材「エコロッカ」の製造原料の一部として活用することを検討しています。
発電した電気は売電をしていますが、化石燃料ではなく木材を利用したバイオマス発電のため、温室効果ガス排出量の削減に貢献します。
このように同センターは、未利用木材から得た貴重な資源を熱、電気、CO2、木炭などとして余すことなく活用しています。
エア・ウォーターはこの事業を、温室効果ガスの削減はもちろん、持続可能な農業事業の推進、森林資源の有効活用を通じた地域振興、さらには地域の安定した雇用創出にも貢献する「半農半電」のビジネスモデルとして取り組んでいきます。

※「エコロッカ」は未利用の廃木材と廃プラスチックの複合材で、木材とプラスチックそれぞれの優れた特性を兼ね備えた建材。

温室効果ガス排出削減や省エネに貢献するケミカル事業の製品

エア・ウォーターグループの川崎化成工業株式会社は、多種多様な石炭・石油化学品を製造しています。ここでは、環境貢献商品である「マキシモール®」と「SAQ®」を紹介します。

  • 硬質ウレタンフォーム用のポリオール「 マキシモール®
    硬質ウレタンフォームは断熱性能が高いため、ビルや住宅、冷凍・冷蔵庫等の断熱材など、身近なところで広く使用されています。
    硬質ウレタンフォームの原料には、ポリオール(多価アルコール)や発泡剤などが用いられます。以前は発泡剤にオゾン層を破壊する特定フロン系のものが使われていましたが、現在は代替フロン系発泡剤が主流です。川崎化成工業が製造販売している「マキシモール®」は、代替フロン系発泡剤に対応するポリオールです。
    代替フロン系発泡剤はオゾン層を破壊しませんが、地球温暖化係数が大きい(800~1000程度)のが課題でした。次世代の発泡剤は地球温暖化係数が小さく(1~2)、大幅に改善できます。また代替フロンなどを使わず水によって発泡させる材料もできています。
    川崎化成工業は、これら次世代発泡剤・水発泡剤に適したポリオールである新たな「マキシモール®」の開発と販売も行っており、温室効果ガスの排出削減に貢献しています。
  • パルプ蒸解助剤「SAQ®
    紙原料である木材チップのほとんどは、海外からの輸入に頼っており、価格が年々上昇しています。製紙工場では、パルプの歩留向上が課題となっています。
    川崎化成工業のパルプ蒸解助剤「SAQ®」は、木材チップからセルロース(繊維)パルプを取り出す蒸解工程での歩留を向上させるため、国内のほとんどの製紙工場やアジア地域の製紙工場で使用されています。
    このほか「SAQ®」には、パルプの蒸解温度の低下、蒸解時間の短縮の効果があります。また、パルプの着色成分であるリグニンの除去を促し、漂白・排水負荷や臭気問題の低減にも役立ちます。
    川崎化成工業は、「SAQ®」を通して森林資源の保護、木材輸送量低減、反応温度低減による化石燃料使用量とCO2排出量の削減など、製紙工場に関わる環境負荷低減に貢献しています。

どりーむのバイオディーゼル燃料が北海道認定リサイクル製品に登録

株式会社どりーむが製造するバイオディーゼル燃料(以下BDF)製品が、2015年10月に液体燃料として初めて、北海道認定リサイクル製品に登録されました。北海道リサイクル製品認定制度は、道内で発生した循環資源を利用し、道内で製造された一定の基準を満たすリサイクル製品を北海道が認定し、リサイクル製品の利用を促進する制度です。
どりーむは、札幌市とその近郊の飲食店・食品工場や家庭から出る廃植物油を主な原料に、BDFを製造しています。植物由来の油を原料としており、温室効果ガス(CO2)の排出量削減に貢献します。そのためどりーむのBDFは、環境対応型燃料として札幌市環境事業部のごみ収集車や公共施設などに採用されています。
北海道認定リサイクル製品に登録されて以降、公共工事作業車・重機用燃料として採用されたほか、運送業者からの採用もありました。どりーむでは販売したBDF使用分のCO2削減量を「証明書」として発行しており、お客様が作成する環境報告書での掲載にも役立っています。

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